コインランドリー経営は失敗しやすい?よくある失敗と対策とは

公開日:2022/04/01   最終更新日:2022/04/26


人手がかからず、コンビニエンスストアのように商品管理や接客などが不要であることから、コインランドリー経営は人気を集めています。しかし、安易な気持ちで始めると失敗を招きかねません。今回はコインランドリー経営でよくある失敗について、失敗を防ぐための方法と一緒に解説します。

コインランドリー経営を行ううえでよくある失敗

コインランドリーを経営する際、いくつかの失敗は想定されることです。どのような失敗があるのかを見ていきましょう。

■すでに持っている土地で経営を始めてしまう

最も多い失敗事例の一つが、すでに持っている土地でコインランドリー経営を始めてしまうことです。所有しているマンションの一角や、過去にコンビニエンスストアを経営していた場所を使って、そのままコインランドリーを始めると、場所によっては顧客が集まらずに失敗します。コインランドリー経営が上手くいくかどうかは、出店する土地でほぼ決まるといっても過言ではありません。すでに持っている土地にコインランドリーのニーズがないと、出店しても失敗するでしょう。

■大型店舗の経営を始めてしまう

コインランドリーには小型店舗や大型店舗など、店舗の規模によっていくつかの種類に分けられます。標準的なコインランドリーの広さは、20坪ほど。せまいように思えますが、設備費やら何やらで、初期費用は4,000万円以上かかってくることも少なくありません。たとえばコンビニエンスストア撤退後に、同じ土地にコインランドリーを建てようとすると、80坪ほどと大型店舗となります。初期費用は莫大な額となり、失敗したときのリスクも大きくなります。

■洗濯機や乾燥機などの機械トラブル

3つ目は洗濯機や乾燥機といった、機械トラブルです。機械が上手く動かなかったり、壊れてしまったりすると、当然のことながら洗濯や乾燥ができません。頻繁に発生すると稼働率が大きく下がり、利益も出なくなるでしょう。また顧客からの信頼も失います。「故障が多い店」といった悪いイメージが付き、他のライバル店に流れていってしまうかもしれません。

■競合店との差別化が図れていない

昨今のコインランドリーは、ただ洗濯や乾燥ができるだけでは顧客は集まりません。周囲に競合店がゼロの状況なら問題ありませんが、たくさんのライバル店がある中で差別化がされていないと、他の店舗に顧客を奪われてしまいます。一般的に2キロ圏内であれば、顧客は魅力的な店舗へ移動するといわれています。

■完全無人で経営しようとする

最後は完全無人で経営しようとすることです。衣類の洗濯・乾燥は機械が行ってくれますが、設備や建物の管理は人間が行わなければいけません。完全無人の状態で経営すると、「洗濯機が汚い」「乾燥機がすぐ壊れる」「両替用の小銭が準備されていない」など、顧客にとって不便な状況が発生します。顧客離れにつながる要因となるでしょう。

コインランドリー経営の失敗を防ぐ対策

続いてはコインランドリー経営の失敗を防ぐ方法を紹介します。

■ニーズを調査してから土地を選ぶ

絶対に欠かせないのが、コインランドリーのニーズを調査したうえで出店する土地を選ぶことです。先に述べたようにコインランドリー経営が上手くいくかどうかは、土地によってほぼ決まります。洗濯や乾燥のニーズがない場所へ出店しても、失敗するのは目に見えていることです。

■小型店舗の経営から始める

初めてコインランドリー経営をする場合、失敗したときのリスクが低い小型店舗から始めましょう。経営のコツを掴んでから、少しずつ店舗を拡大していくことが大切です。

■定期的に管理をする

洗濯機や乾燥機のトラブルを防ぎ、清潔で掃除の行き届いた店舗を作るためには、定期的に人を配置して管理することが欠かせません。管理方法は主に3つ。オーナーによる自主管理、人を雇う、管理会社に管理を依頼することです。

■他店舗との差別化を図る

最後は他店舗との差別化を図ることです。女性が入りやすいデザインや空間を作ったり、カフェスペースを設置したり、アルカリイオン水で洗濯できる機械を導入したりと、他の店舗にはない魅力を作りましょう。

コインランドリー経営を始めるまでの手順

最後にコインランドリー経営を始めるまでの手順を見ていきましょう。

①立地を決める

まずは、どこに出店するのかを決めましょう。該当エリアに他のコインランドリーはあるのか、どのような人が住んでいるのかなど、細かく調査することが大切です。

②店舗の施工

土地が決まったら、店舗をどのように作るのかを考えます。ゼロから作るのか、居ぬきを利用するのかなど、さまざまな方法が考えられるでしょう。

③洗濯機や乾燥機を購入する

顧客のニーズに合わせて、洗濯機や乾燥機の大きさ、数などを調整して購入します。たとえば、ファミリー層が多く住んでいるエリアの場合、大型の洗濯機や乾燥機が好まれるはずです。

④コインオペレーションクリーニング営業施設開設届を提出する

各自治体の保健所へ「コインオペレーションクリーニング営業施設開設届」を提出してください。保健所スタッフが店舗の検査を行い、問題がなければ「検査済証」が交付されます。

まとめ

コインランドリー経営は人気を集めていますが、よく考えずに始めてしまうと失敗する可能性も生じます。成功させるためのポイントはいくつかあるので、今回紹介した方法も参考にしてください。

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