コインランドリー経営で節税できる?3つの優遇税制について
サラリーマンで副業をしている方や法人企業を経営している方などは、節税対策について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。また、節税対策と聞くと、不動産投資や駐車場経営などを考えがちですが、コインランドリーを経営することも節税対策の手段です。そこで本記事では、コインランドリー経営で節税できるのかについて解説します。
コインランドリーは相続税対策に役立つ?
節税対策を検討する際は、どの税金を節約したいのかによって適した対処法が異なります。たとえば、コインランドリーを経営する場合であれば、主に3種類の税金に対して節税効果を発揮することが可能です。そして、その中の一つに相続税を節約できるというものがあります。
まず、相続税に関しては、平成27年1月1日以後から相続税に関する法律が改正されています。そもそも、相続性を受け取る場合は、基礎控除を除いた遺産の金額が課税の対象となります。そして、従来は5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)に対して課税されていたのに対し、平成27年1月1日以後に税制が改正され、3,000万円+(600万円×法定相続人の数)に対して課税されることとなっています。
つまり、法定相続人の数が3人で8,000万円の遺産があった場合、改正前は相続税がかからなかったのが、改正後には3,200万円が課税対象となってしまうことになったのです。しかし、せっかく大切な家族が残した遺産は、ただ税金で納めるだけでなく、できるだけ有効に活用したいと考える方も多いのではないでしょうか。
そこで、コインランドリーを経営して節税対策を行うことを節税の手段の一つとしておすすめします。たとえば、3,000万円の価値のある土地を相続した場合、そこでコインランドリーを経営することで土地の評価額が80%まで減額されます。ただし、土地の面積が400平方メートルまでが対象です。
つまり、3,000万円の土地を相続しても、コインランドリーを経営することで、600万円の価値として相続税が算出されるのです。また、コインランドリー経営は、洗濯機や乾燥機などの機械設備、器具や備品なども相続税の課税評価対象となります。つまり、主に投資する対象が設備となるため、減価償却にかかる期間が短く済むのです。
3つの優遇税制とは
コインランドリー経営は、法人企業の経営者や遺産を相続した人、サラリーマンで副業をしている方などにとって節税対策の手段となります。そして、コインランドリーを経営する際に受けられる3つの優遇税制について解説します。
1つ目は、中小企業経営強化税制と呼ばれる制度です。この制度は、従業員数が1,000人以下の個人事業主や資本金が1億円以下の法人が利用でき、所得税や法人税を節約できます。また、優遇措置は即時償却または税額控除のどちらかから選択できますが、事業規模や売上などによって金額が異なるため、あらかじめ計算して選択することが大切です。
2つ目は、生産性向上特別措置法に基づく固定資産税の特例という制度によって、最大3年間固定資産税の免除を受けることができます。対象となるのは、中小企業経営強化税制と同じく従業員数が1,000人以下の個人事業主や資本金が1億円以下の法人となっています。そして、コインランドリーを開業する際の設備を新規購入することによって、設備にかかる固定資産税が最大3年間免除されるのです。
最後に3つ目は、小規模宅地等の特例によって相続税を節税できるというものです。つまり、コインランドリーを開業することで、さまざまな優遇税制を活用できます。
コインランドリーは不動産経営よりもローリスク!
活用方法によっては高い節税効果を発揮するコインランドリーでは、不動産経営よりもリスクが少ないことも魅力的なポイントです。なぜなら、コインランドリーは無人で経営できるからです。したがって、経営者が週に何度か清掃と集金を行うだけで管理でき、人件費がほぼかかりません。また、需要が拡大している業態であることや、高い粗利率が確保できることもコインランドリーの魅力です。
一方、不動産経営は、管理人を雇用し、清掃や運営に一定のコストがかかることに加え、入居者がいなければ収入が0になってしまうリスクがあります。また、入居者がいても家賃を支払わない方がいるとトラブルに発展するリスクも抱えています。そして、コインランドリーは現金収入で、在庫リスクがないこともリスクの低い経営が成り立つ要因だといえるでしょう。
相続税や法人税、固定資産税を節税する手段の一つに、コインランドリーを経営するというものがあります。運用方法によっては大きな節税効果を発揮することに加え、需要が拡大している業態であることから経営が安定しやすいことも魅力です。法人企業の経営者や遺産を受け取った方、副業をしている方などで、節税対策について悩んでいる方は、コインランドリー経営を検討してみることをおすすめします。